独立系市場アナリストのiSuppliによると、世界最大の半導体メーカーの1つであり、電源用半導体製品のトップ・サプライヤであるSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、デスクトップ・コンピュータおよびサーバーCPUの電源管理アプリケーション用として実績が高いVR(ボルテージ・レギュレータ)プラットフォームの拡張のため、
L6713および
L6714を新たに発表しました。これら2製品は、Intel社およびAMD社の最先端プロセッサに対応する先進的なボルテージ・レギュレータ制御機能を備えており、次世代CPUに対応するAMD社 6bit VID仕様およびIntel社 VR11仕様に完全適合しています。これらの規格では、ボルテージ・レギュレータ・サブシステムがCPUのニーズに合わせて出力を動的に適応するように電圧の範囲、精度、制御機能が指定されています。
これらの新しいデバイスにより、130アンペアを超える必要電流仕様に対応するコンパクトなソリューションを実現できます。マザーボード用VR市場におけるSTの経験と実績に基づいて開発されたこのボルテージ・レギュレータには、2つの特筆すべき点があります。まず、
L6714は、業界で初めて高駆動電流MOSFETドライバを搭載した、4相PWM(パルス幅変調)コントローラで、外付のMOSFETドライバを必要とする従来の構成に比べ、ボード上の実装面積が削減し、システムの信頼性も向上します。次に
L6713は、4相のアプリケーションから3相に移行する場合(たとえば、より低コストの製品を生産する場合)に、ボードのレイアウト変更をせずに移行できるようにした製品です。4相から3相への移行は、
L6714の4相めの部品をボードから取り去って、ピンコンパチの
L6713に置き換えるだけで容易に実現できます。これにより、非常に複雑なマザーボードの再設計および再認定に伴うコストと遅延が生じることはなくなります。
電源アナログ回路、小信号アナログ回路、デジタル回路の集積化に対する長年の経験により、STではPWMコントローラ、MOSFETドライバ、プロテクション機構を単一のチップに搭載できるようになり、これによってコスト、回路基板面積、システム信頼性、製品拡張オプションのいずれについても業界最高水準のシステム・パーティショニング・ソリューションを実現しています。
L6713および
L6714の主な技術的特徴は以下のとおりです。
| 1) |
出力電圧精度±0.5%(全温度範囲、最大入力電圧変動)。 |
| 2) |
インダクタまたはローサイドMOSFETのどちらかでの、各相ごとの完全な差動電流検出によるフレキシブルで正確な出力電圧制御。過電流の検出時にデバイスは定電流モードに切り替わります。 |
| 3) |
起動時のHS(ハイサイド)MOSFETの誤動作に対するCPUを保護のための過電圧保護回路。 |
| 4) |
放熱パッドをもったHTQFP64パッケージによる優れた熱特性。 |
| 5) |
±3%の各相間のアクティブ電流精度。 |
| 6) |
高速なダイナミック応答特性。 |
| 7) |
差動電圧検出。 |
| 8) |
オフセット、過電圧スレッシュホールド値、オシレータ周波数、デジタル・ソフト起動はいずれもプログラム可能。 |
| 9) |
SS_END/PGOOD信号およびシステムの温度監視。 |
L6713/14デバイスは、システム・パーティショニング、機能、移行の容易性に関する最適なソリューションを提供するだけではありません。信号回路と電源回路を同一シリコン・チップの集積化において、エアバッグやブレーキ制御などの信頼性が重視されるオートモーティブ用途向けに設計されたデバイスでの実績により、STが最先端の設計を行うことを可能としています。
現在、
L6713の価格は2USドル、
L6714は2.5USドルです(いずれも1000個単位)。
STの電圧調整器の製品群については、以下のページで詳細をご覧いただけます。
www.st.com/vregs