マイクロコントローラ(以下マイコン)の主要サプライヤであるSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、機能拡張と共に、最大1MBのフラッシュ・メモリを内蔵した
STM32ファミリの新製品を発表しました。内蔵フラッシュ・メモリ容量の増加により、
STM32の開発者が使用できるメモリ容量は少なくとも既存の製品ラインの2倍以上になります。これにより、拡張性のサポート、システム・性能の向上、コンスーマおよび産業用機器向けの次世代グラフィック・ユーザ・インタフェース等の先進的アプリケーション機能が提供されます。
STM32ファミリは、メガバイト・フラッシュ・メモリを内蔵した新製品の追加により、全99品種で構成されます。同ファミリは、先進的な32bitプロセッサ・コアであるARM
® Cortex™-M3をベースとし、様々なメモリ容量、動作速度、そしてアプリケーションに対応する機能を提供する業界最大のマイコン・ファミリです。
STM32ファミリの全製品にはピン配置およびソフトウェア互換性があり、共通するペリフェラルのプールを共有しています。この共通性が、最低限の再設計で製品アップグレードを可能にするだけでなく、知的財産、ツールおよびハードウェアを複数プロジェクトで再利用することによるコスト低減と製品化までの時間短縮を実現します。
メガバイト・フラッシュ・メモリ内蔵の
STM32に追加された機能には、ソフトウェア設計を簡素化して実行速度を向上させる最大96KBの高速揮発性メモリ(RAM)が含まれています。また、6個のタイマが追加され、モータ制御、FA(ファクトリ・オートメーション)、電力供給等のアプリケーションに向けた柔軟性が向上しています。さらに、メモリ保護ユニット(MPU)が追加されているため、既存のソフトウェアには影響を与えることなく、新しいアプリケーションの実行中に特定コードやデータの保護が可能です。この機能により、既存の医療機器や計測器等のプロジェクト認定ソフトウェア・モジュールを効率よく使用でき、アプリケーション全体を再認定する時間とコストを節約します。
1MBの内蔵フラッシュ・メモリは、2個の512KBバンクから構成されています。このデュアル・バンク・アーキテクチャでは、新しいソフトウェアを2番目のメモリ・バンクにアップロードするため、現場におけるアプリケーションの安全なアップグレードが可能です。その後、アップロード・データを1番目のバンクに安全にコピーすることで、アップグレード中の停電等の危険に対する保護を提供するプロセスが適用されます。
新製品は、業界で最も広範なCortex-M3ベースのマイコン・ファミリにおける既存の製品ラインを補完します。「アクセス・ライン」のメガバイト・フラッシュ・メモリ内蔵製品である
STM32F101xF/Gは、「アクセス・ライン」の特徴である低価格・高機能を引き続き提供します。「パフォーマンス・ライン」のメガバイト・フラッシュ・メモリ内蔵製品である
STM32F103xF/Gは同製品ラインを拡充し、さらに多くの追加メモリを必要とするアプリケーションに高速コア(72MHz)やUSB/CAN等の追加接続機能を提供します。これらのメガバイト・フラッシュ・メモリ内蔵製品により、両製品ラインにおいて、パッケージ(64/100/144ピン)や内蔵フラッシュ・メモリ容量(768KB/1MB)の選択が可能です。
STM32ファミリは、「アクセス・ライン」(36MHz)、USBをサポートする「USB アクセス・ライン」(48MHz)、USBおよびCAN接続を内蔵した「パフォーマンス・ライン」(72MHz)、およびイーサネット、USB OTG、およびデュアルCANをサポートする「コネクティビティ・ライン」(72MHz)が含まれています。メガバイト・フラッシュ・メモリを内蔵したSTM32の新製品は主要顧客にサンプル出荷中で、量産は2010年第2四半期に開始する予定です。単価は、1万個購入時に
STM32F101RFT6(アクセス・ライン、内蔵フラッシュ・メモリ容量:768KB)が約4.78ドル、
STM32F103RGZ6(パフォーマンス・ライン、内蔵フラッシュ・メモリ容量:1MB、LQFP144パッケージ)が約7.11ドルです。